風力発電ゾーニング

風力発電ゾーニングに必要な情報は大きく分けて「自然条件」と「社会条件」の2種類です。
「自然条件」は、風車の設置に必要な条件で、主に地形や風速、地盤の固さなどが挙げられます。洋上に設置する場合は、さらに水深や波浪などが挙げられます。これらの条件が風車を設置する基準を満たさない場合には、そのエリアでの風車の設置は困難になります。
「社会条件」は、1)国や市町村の法律による風車の設置規制、2)風車の設置により想定される地域への影響を軽減する規制などが挙げられます。
1)国や市町村の法律による規制エリアは、その範囲が明確に決まっているので、エリアを地図に表す事が出来ます。
2)風車の設置により想定される地域への影響を軽減する規制は、選定する地域によって対象エリアが異なるため、地元の方と話し合う必要があります。
以上の2つの条件を整理し、地図上に重ね合わせて示したものをゾーニングマップといいます。ゾーニングマップとして地図上に情報を示すことによって、風車の設置に適しているエリアや環境保全を優先するエリアなど、風車設置に向けた土地利用の区分けを一目で確認する事が出来ます。

図 ゾーニングマップのイメージ

参考文献
「新エネルギーに関するゾーニング策定マニュアル」」(H28年3月、北海道)(弊社作成)
「風力発電導入ガイドブック2008」(NEDO,2009)
「着床式洋上風力発電ガイドブック(第一版)」(NEDO,2015)

(2016年11月11日 初稿)

English

Wind Power Zoning

定義

風力発電ゾーニングとは、環境保全や地域へ与える影響を配慮しながら、風車の設置に向けた土地利用を区分する手段です。ゾーニングを行うためには、風車を設置したい地域の現地情報を取り入れながら整理し、それらを重ね合わせる事で風車が設置できるかを検討する必要があります。