SfM

SfM (Structure from Motion) は、ある対象を撮影した複数枚の写真から、対象の形状を復元する技術です。写真内に写り込んだ建物の角などは、明るさが変わっているため、わかりやすい点になっています。このような点を特徴点と呼びます。特徴点は、写真内の位置(座標)として特定することができます。特徴的な点ですので、別の場所から撮影した写真であっても、現実世界の中の同じ点を特定することができます。これを全ての写真を対象に繰り返すと、全ての特徴点と写真を撮影した位置・姿勢の関係を求めることができます。この手法はバンドル調整と呼ばれ、空中写真測量の分野で長く使われてきましたが、コンピュータビジョンの分野でも使われるようになりました。特に、空中写真測量の分野では精度を上げるために特徴点を手動で抽出していたのに対し、コンピュータビジョンの分野では自動で誤った点も含めて多くの特徴点を抽出し、誤った特徴点は後から除外していく方法を取ることで自動化を実現しています。
ここ最近ではSfMを使ったソフトウェアとして、オープンソースのBundlerや、市販ソフトのContextCapture、 Pix4D、 PhotoScanなどが登場しており、高度な知識が無くても、写真を入力して3次元のモデルを容易に作成することができます。
 現在、SfMはUAVで撮影した写真から地形のモデルを作ったり、文化財のモデルを作って記録したりするなど、様々な分野で活用されており、今後もさらなる利活用の普及が期待されます。

(2016年10月19日 初稿)

English

Structure from Motion

定義

SfMは、Structure from Motionの略称です。ある対象を撮影した複数枚の写真から、対象の形状を復元する技術の総称を指します。SfMソフトウェアを使えば、複数の写真を入力することで、3次元のモデルを容易に作ることができます。