一言で道路構造物と言っても、様々な構造物が含まれています。比較的大規模な構造物では、橋梁やトンネルがあり、中小規模ではボックスカルバートや擁壁、落石防護柵があります。また、これらの重量や地震で加わる力に抵抗するために、地中に基礎を設置することもあります。
このような道路構造物を、その目的や基準に合わせた上で、経済的かつ合理的に計画し、工事を行うために必要な図面や数量、報告書を作成することを含め、全体として「設計」と呼んでいます。
例えば、自動車を作るためには、どのような目的で使用するのか、またどのような性能にすればユーザーに喜ばれるのかを想定し、方向性を決定したうえで形・材料・安全性を考慮した計算を行い、設計図にします。
また、どのような材料をどれだけ使用するか、製作費用として幾ら掛かるかを算定しておきます。
このように、材料を調達し、工場等において実際に物を作るためには、「設計」という行為が必要になります。
社会資本である道路構造物では、法律等に基づいた、構造物の目的や基準が明確に存在します。橋梁の桁や鉄筋、落石防護柵の防護柵部分など、現地にて施工を行う前に、工場にて製作が必要なものもあります。現地にてどのように工事を行うか、工場製作品はどのような形にするのか、いくつ必要なのか等、製作者や施工者に明らかとなるように設計図や数量計算書を作成します。
また、形状等を決定するための構造計算や基準との関連性を明確にした、報告書や構造計算書が付帯して作成されます。
(2019年05月17日 更新)
(2015年01月21日 初稿)