底生生物調査

底生生物は、大きさにより以下のように区分されることが多く、調査方法も異なります(表1参照)。メイオベントスやマクロベントスは、一般的に採泥器により底質を採取し、採取した底質をふるいにかけ、ふるい上に残った生物を選別して同定します。また、ミクロベントスは少量の底質中に大量に生息しているため、採取した底質を直接顕微鏡で同定する方法を用います。一方、メガロベントスは、比較的大型の底生生物であるため、底曳網等の魚網により採取します。

上記に示した調査方法は、底質が砂やシルト等の堆積物の場合には有効ですが、底生生物には、岩盤や石等の基盤に付着して生息している生物も存在します。これらの調査では、採泥器での底質採取が不可能なため、潜水士が水中に潜り、直接採取を行う方法が用いられます。

また、調査により得られた試料の同定・分析結果より、国や県により貴重な生物として選定されている種や、清冽な環境に生息する種、有機汚濁の進行した環境に生息する種などの指標種の分布状況を調べます。この結果をもとに、底質環境の汚染度評価や、確認種類数や個体数より底生生物間の多様性を算出し、群集構造からみた生息環境性を評価します。

(2015年11月18日 初稿)

English

Benthos Survey

定義

底生生物とは、水域に生息する生物のうち、主に、水底を構成する土砂や岩などを生息の基盤として利用する生物の総称であり、ベントス(Benthos)とも呼ばれています。底生生物の特性としては、移動能力が少ないため、生息場の水質、底質環境に大きく影響を受けます。このため、底生生物調査は、長期的な底質環境の変化や海洋構造物の設置、浚渫など底質を直接改変させる事業の影響などを把握するために、実施されています。